都会の真ん中に

mans carrying the coffin

地方に行くと、お盆や正月、祝い事があるときなどに親戚縁者がうち揃う、という習慣があるところも見受けられます。
まだ「家」という概念が色濃く存在し、跡継ぎがどうの本家や分家がどうのという歴史小説に出てくるような文言が飛び交うような地方もあるようです。
もちろんそれは日本の文化がかつてそういうものであり、今なお文化の流れが絶えていないということを意味していますが、一方、都会に出ていくと新たな価値観が「家」にかわって存在しています。人は家の一員ではなく完全に個人として生き、永遠の眠りにつくときもひとりである……そんな考え方です。そしてそこで登場するのが納骨堂です。納骨堂は「ひとりで眠る」という人が多い都会にたくさんあります。

都会の納骨堂……と聞くと繁華街のそばにあって週末の夜にはドンチャン騒ぎが聞こえてくるような一角を、あるいは車がビュンビュン飛び交って排気ガスがまき散らされているようなオフィス街を想像する人もいるでしょうが、もちろん納骨堂はそういう街に建てられていません。
都会と一口に言っても、日本の都会には完全なコンクリートジャングルは存在しません。
ちょっと郊外に出れば自然豊かなところがあるし、都会の中にも緑地や公園が作られ、静かな空気が流れるエリアもあります。

都会は好きだけど、「寝心地」はよくなさそうだなあ……。
そんなふうに思っている方もいらっしゃるかと思いますが、少なくともその点で心配する必要はありません。ゆっくり快適に、永遠の眠りを過ごすことができるでしょう。